第31章: インドの大地に流れた血
1956年· ババ 62歳ページ 4,124 / 5,444
あるとき、ボンベイでバーバーはマンダリと共にクリケットの試合を観に出かけた。ジム・ミストリーも彼らに同行した。ニルとジムが言い争いになり、バーバーが間に入って二人ともを叱責した。ついでバーバーがニルに何かを尋ねたが、ニルはひどく気分を害して答えるのを拒んだ。バーバーは彼に、なぜ黙っているのかと尋ねた。ニルは「新しい者がここにおります。」と答え、それはジムのことを指していた。
バーバーはこう答えた。「誰が新しい者で、誰が古くからの者か、あなたにはどうやって判断できますか?私を見たことがなくとも、私にとても近しい者たちが大勢いるのです。」
バーバーは二十七日の夕方から真夜中まで、ボンベイで接触のため外へ出かけた。ボンベイでの務めを終えたバーバーは、一九五六年十月二十八日日曜日の早朝にサターラへ戻った。ひどく疲れていたにもかかわらず、彼はカイコバードとの隠遁の働きを再開した。
この時期、バーバーがマストたちを探し回っている間に、中東の政治情勢は煮え立つように緊迫しつつあった。揺らぐ自身の地位を固めるため、エジプトのナセル大統領は七月にスエズ運河を接収し、イスラエルに対し戦争を辞さぬと脅していた。ナセルが攻勢を仕掛ける前に、十月二十九日、イスラエル軍はイギリス軍とフランス軍の支援を受けてエジプトへ侵攻した。同じ頃、ソ連の支配下にあったハンガリーで不満が頂点に達し、一九五六年十一月四日、ソ連軍は蜂起を鎮圧するためブダペストに攻撃を仕掛けた。恐怖に襲われた何千ものハンガリー難民が、オーストリアとユーゴスラビアへと逃れていった。ソ連は労働者や知識人たちを何千人と殺したのち、ハンガリーに傀儡政権を樹立した。
一九五六年七月にバーバーが西洋へ赴く前に、アイヴィ・デュースはラノに宛てて手紙を書き、特に子どもたちのために、『神は語る (God Speaks)』に記されている進化と内化の過程を絵に描いてみてはどうかと提案していた。最初、ラノはその提案にあまり気が乗らなかった。だが、よく考えたうえで、バーバーが留守の間にその仕事に取りかかってもよいかと許しを乞い、バーバーは進めるようにと述べた。
ラノは彼に言った。「進化の部分は描けると思いますが、意識の境地はどういたしましょうか?」
バーバーは笑って身振りで示した。「最善を尽くしてください。」
バーバーが戻った頃には、ラノは予備のスケッチを彼のために用意して待っていた。
バーバーはそれを承認し、図表の周囲に記されるすべての文言を授けた。「形なく色なき、神の創造的にして衝動的なる想像力——遍在し、無限であり、永遠なる存在として、自らを知るための。」
