第30章: 1956年西洋への旅
1956年· ババ 62歳ページ 3,984 / 5,444
エリザベスとアイビーは税関の中に入って彼を迎えることを許された。二人は彼の訪問を後援する二つの霊的団体の公式代表者であった。エリザベスはアメリカ普遍霊的同盟を、アイビーはスーフィズム・リオリエンテッドを代表していた。ほかの人々は、バーバーとマンダリが税関を通過するまで、四十五分間境界の外で待たねばならなかった。彼らはバーバーが何の妨げもなく行ったり来たりと歩く姿を見て胸が躍った。
ついにバーバーは姿を現し、彼らの溢れんばかりの歓迎に圧倒された。彼は一人ひとりを抱きしめ、フィリス・フレデリックから赤、白、青の花輪を掛けられた。初めてバーバーに会うイスラエルのキャリー・ベン・シャマイには、彼は「天から降りてきた天使のよう」に映った。
マーガレット・クラスケのダンス生徒の一人で、同じく初めてバーバーに会う二十歳のピーター・ソールにとっては、「あの方の輝きは実に並外れていました。それがほかのすべてを消し去ってしまいました。視覚的にも聴覚的にも、すべてがぼやけてしまいました。私はクラスケ先生の隣に立っていました。彼女とバーバーが互いに挨拶を交わしたときは、まるで川が岸辺を越えて溢れ出すかのようでした。私はまったく呆然となりました。」
この尋常ならぬ愛情と慈愛の表れを見て、国連のウクライナ代表団のある一員が尋ねた。「あの方は誰ですか?霊的な指導者ですか?税関から出てこられたとき、あの方はあなた方一人ひとりのところへ歩み寄っていきました。何と魅力的でしょう!私がこれまで会ったすべての人々、世界中の高僧や要人たちの中でも、あの方のように自ら進み出て一人ひとりを迎え、一人ひとりを抱きしめる方には会ったことがありません。あの方はあなた方のうち一人も見落としませんでした。」
バーバーは四人のマンダリと共に、フロアスハイム家が待たせていたコンバーチブルへと向かった。カメラを持つ者たちがバーバーのアメリカでの最初の瞬間を記録できるよう、屋根は何度か上げ下げされた。バーバーの車の後ろではトラックや乗用車、タクシーが立ち往生していた。警官が一人状況を調べに来ると、普段は温厚なアンディ・ミューアが彼に向かって叫んだ。「待たせておけ、この方が誰か知らないのか?」
面食らった警官は次の警官に向かって「待たせておけ!」と叫び、一同を楽しませた。
バーバーは愛する者たちが続く中、五十九番街とパーク・アベニューにあるホテル・デルモニコへと車で運ばれ、ただちに八階の自室へと案内された。しかしマリオン・フロアスハイムがバーバーのスイートルームの鍵を持ったままどこかへ行ってしまっており、彼女が歓迎委員会の委員長であったため、バーバーは彼女が戻るまで部屋に入らなかった。
