第16章: 戦時中のマストへの旅
1942年· ババ 48歳ページ 2,281 / 5,444
バーバーは言った。「マストのところから戻ったら、関係者のところへ行って、私たちのために専用の公演を手配してくれるかどうか尋ねてください。」
その男は承諾し、わずかな料金でバーバーと一同は最後まで公演を観ることができた。
真夏の盛りの五月に行われたこのマスト巡りは、過酷を極めた。酷暑のなか、彼らはぎゅうぎゅう詰めの満員の三等車両で移動した。バーバーは何時間も座席の端に半ば腰掛け、半ば立ったままでいなければならなかった。人々は床に座り込んで出入口や便所を塞ぎ、ほかの者たちはステップにしがみついていた。食べ物もごくわずかで、マストたちに会うためには、ひどい道のりを越えていかねばならなかった。五日後の二十一日にバーバーとマンダリがデヘラ・ドゥンに戻る頃には、全員が疲れ果てていた。
五月二十三日、ミヌー・カラスがバーバーとの個人面談のために到着した。彼は午前二時から五時の間に毎日五分間瞑想し、カラチの貧しい人々に食物と入浴と衣服を与えるよう指示された。彼は同じ日に発った。
ルストムとフレイニの娘メフルとナッグが五月十三日にナーシクから到着し、数週間女性たちのもとで過ごした。メヘラの母ダウラトマイは孫娘たちに付き添って来ていたが、バーバーから指示を受けたのち、その晩のうちにナーシクへ発った。
ガイマイは娘のメフルとマヌーとともに、バーバーと女性たちのための料理を始めていた。彼女は料理に味を加えるため砂糖を入れる癖があり、バーバーの食事にも砂糖を入れていた。ある日誰かが苦情を言い、バーバーは彼女とエルチを呼びにやらせた。
バーバーはガイマイに尋ねた。「本当のことを言ってください。私の食事に砂糖を入れていますか?」
「はい、バーバー」と彼女は答えた。
エルチの方を向いて、バーバーは尋ねた。「神はあなたにいったいどのような母親を授けたのですか? 正気の人間が、ご飯やダールに砂糖を入れるでしょうか?」
エルチは彼女に尋ねた。「お母さん、なぜバーバーの食事に砂糖を入れるのですか? お体に障りますよ。」
ガイマイは詫びて言った。「もう二度と入れません。」
「私に誓ってください!」とバーバーは身振りで示した。
それでガイマイは誓い、バーバーはその誓いを何度も繰り返させた。彼女はとうとう泣き崩れてしまった。
それからバーバーは言った。「さあ、私の言うことをよく聞いてください。今までどおりに料理を続けて、同じだけ砂糖を入れてください。誰の言うことも聞いてはいけません。私はあなたの作ってくださる料理がとても気に入っているのですから!」
そしてバーバーは彼女を心から抱きしめた。
ガイマイは信じられぬ思いでバーバーを見つめた。バーバーは三十分も厳しく叱っていたのに、いまになってこのようなことを言うとは!?ほかの女性たちはこの場面を目の当たりにして、息を潜めて沈黙した。
バーバーは彼女に告げた。「なぜ今ごろ約束のことを気にするのですか? あなたの誓いとは、私の言うとおりにすることなのです。最初の誓いは砂糖を入れないこと、そして二度目の誓いは砂糖を入れることなのですよ。」
