第10章: 歌い始めた西洋
1932年· ババ 38歳ページ 1,412 / 5,444
「もし私たちが自分の環境に不満を抱くとすれば、それはたいてい、その環境に自分を適切に合わせる方法を知らないからです。『どうすればここから抜け出せるか?』と考えて落胆し憂鬱になる代わりに、『この経験から自分が学ぶべき教訓は何か?』と考えるべきなのです。
「貧困は、明るく耐え、また仕事を見つけるために最善を尽くすならば、謙虚さと忍耐を育み、霊的な進歩を大いに助けることができます。それは人格の試練です。飢えているときに明るくあることが難しいのは知っています。しかし、価値のあるものはすべて難しいのです」
バーバーはこう結んだ。「百万長者でさえ、正しく考え正しく生きることを学んでいなければ、幸せではありません」
「あなたの愛の教えが広く受け入れられたら、お金がより公平に分配されるようになりますか?」とコリンズが尋ねた。
「そうなるはずです。私たち皆が、今最も愛する人を愛するのと同じくらい深く互いを愛するとしたらどうかを考えてみてください。愛のもっとも自然な欲求は、自分の持つものを愛する人と分かち合うことです。すべての人と分かち合いたいという欲求は、誰かが他者よりも多く所有することが名誉ではなく恥となるような状態を生み出すでしょう」
コリンズが尋ねた。「これを一度に成し遂げるおつもりですか?」
「いいえ、しかしあなたが思うより早いでしょう。人々は応えます」とバーバーは答えた。
「なぜですか?」
「そうせざるを得ないからです」
バーバーが述べたことをじっくり考えた後、コリンズは尋ねた。「まず何をなさるおつもりですか?」
「中国に行きます。しかし、すぐに戻ってきます。そこには一日しか滞在しません。私は東洋と西洋の間に完全な絆の線を渡したいのです」
フレデリック・コリンズは最初は懐疑的だったが、深く感銘を受け、バーバーに強く引きつけられた。バーバーに会ったときの印象は、二か月後に『リバティ』誌に掲載された。
ある日、ナディーヌ・トルストイがバーバーのダルシャンを受けに訪れた。長い時間を待った末に、ようやく彼女は面会を許された。再びバーバーに会うと、ナディーヌのバーバーへの信仰は確かなものとなり、彼女は永遠にバーバーに帰依した。「私の直感は疑うことなく確かなものだった」と彼女は記している。「ソファに座っていらっしゃるそのお方の全身の姿、神々しく照り輝く顔、そして愛を放つ瞳の中に、私は目の前にキリストを見た……それは長く待ち望んだ出会いの成就であり、私の人生の頂点だった」
部屋を出るとき、ナディーヌは大きな声で「イエス・キリスト!」と叫び、見ていた人々は振り向いて彼女を見つめた。ナディーヌは後にその経験をこう説明した。「私の内なる何かが、メヘル・バーバーというこの愛しい姿の中に、ナザレのイエス・キリストの化身を見いだした。信じがたいことが、明らかにされた事実となったのだ。私は自らの意志をそのお方の御意志に委ね、私の生をその真理と愛の大義に捧げた。真理を愛するとは、それを生きることだと知っていたからである」
