第1章: 涙を流す時代
ハズラト・ババジャン
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彼女が歩くと、その足取りは酔った者のようだった。彼女が信心深い音楽を聴くと、その旋律のリズムに合わせて体が揺れた。ババジャンの身体の状態はしばしば変化した。ある日は高熱を出し、翌日には何の薬も取らずに元気になっていた。
彼女は老若男女を問わず、皆をババ [子ども] と呼んだ。誰かが彼女をマイ [母] と呼ぶと、彼女は顔をしかめてたしなめ、「私は男です、女ではありません」と言った。この彼女の奇妙な宣言は、預言者ムハンマドの「この世を愛する者は女であり、楽園を愛する者は宦官であり、神を愛する者は男である」という言葉に忠実なものだった。そこで人々は愛情を込めて、彼女をアンマ・サヘブ [母にして旦那様] と呼んだ。これは母とサーを同時に意味した。
奇跡はしばしばババジャンと結びつけられた。彼女は独特なやり方の治療者だった。病人が癒やしを求めて近づくと、彼女は「この子は丸薬のために苦しんでいます」と口にした。彼女の言う「丸薬」とは、その人が自分の行為のサンスカーラ [印象] のために苦しんでいるという意味だった。ババジャンはその人の体の痛む部分をつかみ、想像上の魂に神秘的に呼びかけた。それから患部を二、三度揺すり、その原因であるサンスカーラに立ち去るよう命じた。この治療法によって、苦しんでいた人は必ずその患いから癒やされた。
ある日、視力を完全に失ったゾロアスター教徒の子どもがババジャンのもとへ連れて来られた。彼女はその子を腕に抱き、何やら呪文のようなものをつぶやいた後、その子の目に息を吹きかけた。するとたちまちその子は視力を取り戻し、彼女の膝から飛び降りて、見えるようになった喜びを歓声で表した。
ババジャンは路上で貧しく家なきファキール [遊行の修行者] として暮らしていたが、帰依者たちは崇敬の念から、高価な布や宝石を贈り物として持って来た。ババジャンはそのような物質的な捧げ物に無頓着で、不正直な者たちが布や宝石を持ち去っていった。彼女が見ている前で盗む者さえいた。ババジャンは彼らを止めようとはしなかった。ある時、上等なショールに包まれたババジャンが、木の下で眠っているように見えた。一人の盗人が忍び寄り、そのショールを見て盗みたくなった。だがショールの端の一つがババジャンの体の下にあったので、それを引き抜くのは危険だった。盗人がどうしたものかと思案していると、その時ババジャンが寝返りを打った。
