第9章: 激動の旅
1930年· ババ 36歳ページ 1,188 / 5,444
「これは無知のためです。」とバーバーは説明した。「あなたは真の至福を経験したことがありません。あなたは影を追いかけて、実体を失っています。あなたは、食べることや、金を稼ぐこと、そして儚く、偽りで、束の間の快楽や愉しみを、幸福だと取り違えてこられました。それだけでなく、それらはあなたを、永遠なる真の至福からますます遠ざけてしまうのです。」
「しかし、その至福をどこで見つけられるのですか?」と男は尋ねた。「また、人はそれをどうやって見つけるのですか?」
「まさにそれが要点です!」とバーバーは声を上げた。「今やあなたは、本物のものを問い、本物のものを望んでおられます。あなたの願いを、ただこの至福を見出すこと、真理を見出すこと、神を見出すことのみとしてください。この渇望を絶え間なく抱き続ければ、あなたはそれを成就するでしょう。あなたはそれを成就する道を見つけるでしょうし、必ず誰かがあなたにその道を示してくれるでしょう。」
「私にその道を示してくださいますか?」と男は懇願した。「私を助けてくださいますか?」
「もちろんです、この上ない喜びをもって。それこそが私のしたいことです。それが私の仕事であり、それが私の使命です。あなたが私の申し上げる通りになさるなら、私は真の至福が何であるかをお見せします。そしてあなたにとって難しすぎることを命じることはありません。胸に刻みさえすれば、それはとても易しいことです。残りは私が引き受けましょう。
「毎朝、ごく早い時間に、このためにわずか五分だけ時間を割いてください。静かで一人になれる場所を探し、『神は一であり、いたるところにいて、その他には何ものも存在しない』と思いつつ瞑想するよう努めてください。毎日たった五分だけ、これを行ってください。私はあなたが何かを体験できるよう取り計らいます。あなたはある光を見ることでしょう。そうすればあなたは満たされ、その道を歩み続けるようになるでしょう。」
男は明らかに苦しみから解放され、師に出会いその助言を受け入れたことに喜びを感じた。バーバーの簡明な説明は、人生は再び生きるに値するものだと彼に実感させた。人生に対する新たな情熱の感覚は、言葉によって伝えられたのではなかった。それは内的に授けられたのであった。
マンダリは、その人物がさまざまな霊的苦行を試みつつ師を探し求めてきたものの、長年の後に意気消沈し憂鬱になっていたことを知った。彼が列車の中でバーバーに出会った時、彼は自殺を考えていた。バーバーは彼の命を救っただけでなく、その探求を続けるよう彼を奮い立たせた。この人物は、ほかでもない著名なインドの詩人ムハンマド・イクバールであった。1
バーバーとマンダリは、1930年7月2日水曜日の正午頃にアフマドナガルへ到着し、トンガでメヘラバードへ向かった。
脚注
- 1.ムハンマド・イクバール(1877年~1938年)はオックスフォードで教育を受けた。後に、インドのイギリス植民地支配からの独立運動の時代に大衆的に流行した国民歌を作詞した。彼のウルドゥー語およびペルシア語の詩は、近代における最も偉大な詩の一つと見なされている。
