第9章: 激動の旅
1929年· ババ 35歳ページ 1,107 / 5,444
バーバーはくすくすと笑い、こう言った。「私はずっと草だけを欲しがっていたのですよ!それはどこにありますか?」
バーバーが「草」と言ったのはペルシアでは概して手に入らないベジタリアン料理のことを指しており、それが手に入らないため、マサジは旅の間ずっと食事を作らねばならなかった。さらに車を走らせていくと、売られているスイカを見つけ、少し食べたあと、バーバーは件の出来事のせいでなお苛立った様子のラオサヘブに残りを与えた。
その日のうちに彼らはバアムへ到着し、ドゥズダブまでどう行けばよいかを問い合わせた。途中で砂漠に立ち往生さえしなければ、ドゥズダブまで二日で着けるとの返事を得た。しかしその道は通らないようにと強く忠告された。多くの隊商がその道筋で命を落としたり、砂に埋もれて立ち往生したと知られていたのである。その経路は極めて危険で、街道強盗だらけだとも告げられた。「愚かな真似はおやめなさい!」と誰かが彼らに警告した。「誰もあの道は使いません。あの道を渡ろうとするのは死を招くようなものです。誰かがあの道を行き、無事にドゥズダブへ着いたなら、その者はアッラーから第二の生を授かったとみなされるのです。」
その間に、ラオサヘブは町外れに静かな宿を確保し、一行はそこに泊まった。彼らは一週間前にイスファハーンを発って以来、初めて湯浴みをした。ほどなくして、メヘラバードへ戻る話し合いがなされた。アガ・アリの代わりに、バーバーは品行のよい別のペルシア人少年を伴って旅をしたいと望み、ラオサヘブが探しに行って見つけてきた。
翌日の1929年10月31日木曜日、グスタジは現地の人々から大いに敬われている聖者風の男が、宿の向かいの店先に座っているのに気づき、バーバーに知らせた。バーバーはその男を見るために戸口へ出てきた。バーバーが戸口に姿を現すや否や、その聖者はバーバーを見知っているかのように、敬意の表れとして座から飛び上がった。彼は前へ進み出て、バーバーの両手に口づけした。バーバーが彼を抱きしめると、その男は元の席へ戻っていった。
彼はその後自分のもとを訪ねるすべての者たちにこう言った。「我々の只中には、あらゆるファキールの皇帝がおられる。」後にバーバーは彼を自室に連れてこさせ、そこで二人きりで腰を下ろした。
