第30章: 1956年西洋への旅
1956年· ババ 62歳ページ 4,100 / 5,444
その日の夕方6時30分、メルボルンのエッセンドン空港に到着したバーバー、マンダリ、シドニーの一行は、メルボルンの信奉者たちに迎えられた。フランシスに先導されてバーバーが飛行機を降りたとき、最初に出迎えたのはエナ・レモンだった。バーバーはエナの腕を取ってターミナルへと歩いて行き、そこで他のラヴァーたちにも会った。バーバーは彼らに、外まで、あるいはオブライエン家までついて来ないようにと指示した。バーバーは、市の中心に近い郊外キャンバーウェルのフェアモント・アベニュー26番地にある、デニス・オブライエン博士夫妻、ジョアンの家に滞在することになっていた。クラリス・アダムズの夫スタンが、バーバーをそこまで車で送った。
アダムズ夫妻の娘シンシアは、わずか十二歳だったが、もっと近くでバーバーに会いたいという強い渇望を抱いていた。バーバーが車でキャンバーウェルへ向かおうとしていたとき、シンシアと兄は外へ遊びに出て、思いがけず曲がり角を曲がってバーバーの車と正面から出くわしてしまった。バーバーは後部座席に座っており、二人をまっすぐに見て手を振り、微笑んだ。外までついて来ないようにというバーバーの言いつけに背いてしまったと思い、二人は手を振り返してから慌てて家の中に駆け込んだ。車はすでに出発する用意ができていたが、バーバーはスタンに数分待つようにと言った。バーバーは、自分にもっと近づきたいという少女の声なき祈りに応えたのだった。
43歳のスタン・アダムズはこれまでバーバーに会ったことはなかったが、車に乗り込んだとき、バーバーは小さく笑いながら尋ねた、「私を覚えていますか?」と。
「いいえ」とスタンは答えた。
「いずれ覚えますよ」とバーバーは断言し、二人を乗せた車は走り出した。
途中、バーバーはある時刻までにオブライエン家に着きたいという意向を示し、スタンにできる限り速く運転するようにと伝えた。別の車であとを追っていたデニス・オブライエンは、その猛スピードを見て、バーバーに会ったことがスタンの頭に影響したのだと思った!
話している間、バーバーはスタンを「アダムズさん」と呼んだ。当時はバーバーに帰依していなかったスタンは、苦笑まじりに言った、「そうおっしゃらないでください! 私まで自分のことを太古の御方だと思ってしまいますよ!」と。バーバーはその言葉を楽しんで、スタンの背中を軽く叩いた。ジョアン・オブライエンと妹のドリス・オキーフが、バーバーを迎えるために待っていた。二人はバーバーとマンダリが使えるように、家を完全に空けてあった。
午後5時、オブライエン家に到着したあと、バーバーは再びシドニー組と会った。バーバーはメルボルン滞在の二日間を通して、オブライエン家に滞在した。
翌朝、1956年8月12日日曜日、メルボルン組全員がオブライエン家のL字型ラウンジの周りに集まり、一人ひとりがバーバーに紹介され、その抱擁を受けた。メルボルンでは8月は冬にあたる月の一つで、家の中のいくつかの部屋は肌寒かった。バーバーは皆を自分の前に座らせた。多くの人が床に座った。
