第30章: 1956年西洋への旅
1956年· ババ 62歳ページ 4,029 / 5,444
バーバーは身振りでエルチに説明するよう示した。「バーバーがインドで隠遁に入られるとき、ご自身を一つの部屋に閉じこめられます。扉も窓もすべて閉ざされ、風通しはほとんどありません。バーバーが誰かにご一緒に留まることをお許しになると、その人は息が詰まってしまうほどに感じます。しかしバーバーはそうして一日中、閉ざされ、閉じこめられたまま座っておられます。バーバーは、隠遁の中におられるとき、全世界がご自身に最も近いとおっしゃいます。」
それからドン・スティーブンスが立ち上がり、バーバーの求めに応じてバーバーのメッセージを三編、「束縛する過去」、「カルマの法則」、「対立からの自由」を朗読した。
朗読を終えると、バーバーは手を叩いた。誰かが眠り込んでしまっていたため、バーバーはドンにそれらをもう一度読み、その意味を説明するよう求めた。あるメッセージは、過去は変えることができず凍った湖のようなものであるが、それでも限られた「私」の現在と未来を形作り続けると強調した。別のメッセージは、肉体の死後、私たちは天国と地獄という精神状態を経験するのだと強調した。
「お分かりになりますか?」とバーバーが尋ねた。
ドンが「はい」と頷くと、バーバーは身振りで示した。「結構です、私には分かりませんから!」
笑い声が静まると、バーバーは尋ねた。「天国はどこにあり、地獄はどこにあるのですか?ドン、説明なさってみてください。」
ドンは答えた。「私の理解するところでは、これらは心の中にのみ存在する幻想の状態であります。それらには実在性がなく、幻影(イリュージョン)の一部であります。」
バーバーは語った。
私が幼かった頃、十三歳ほどであった頃、私は一人のイラン人の紳士――非常に体格のがっしりとした、強健で健康な人――と、その友人二三名に出会いました。彼らは私を呼び、自分たちの傍らに座らせました。私はまだほんの子供でした。一人のイラン人がインドのバング [ハシシュから作られる、人を酔わせるある種の調合飲料] を支度していました。三人はその飲み物を楽しんでおりました。そのうちの一人のイラン人は気の利いた人物で、私の父シェリアルジを知っておりました。それで彼は私を呼び寄せ、自分の傍らに座らせました。彼はかなり飲んでおり、はつらつとした声で他の者たちにこう言っていました。『今日、私は天国にいる。』
私は彼らの話を楽しんでおりました。そうして彼が立ち上がり、他の者たちも立ち上がって、皆が歩き出しました。私は前方の道を横切って細い水の流れがあることを知っておりました。そしてインドの誰もが知っているとおり、バングの作用というのは、一滴の水が大海のごとく大きく見えるほどなのです。それゆえ、その酔いどれは道のすぐ向こうに大きな川があると思って立ち止まりました――彼は実際にその細い水流を大きな川として体験し、それを跳び越えようとしたのです!彼は跳び越そうと懸命に長く跳びましたが、勢いよく跳びすぎたあまり、足を骨折してしまいました。そして彼はこう叫びました。『今や私は地獄にいる!』
