第30章: 1956年西洋への旅
1956年· ババ 62歳ページ 3,995 / 5,444
なぜ私たちは更にもう一つの処方箋を必要とするのでしょうか?人類が決して彼の言葉に耳を傾けようとしないからです。彼は同じことを言われました。「私こそが実在です。皆、私に従いなさい。夢から目覚めなさい!」誰一人耳を貸しませんでした。同じことが再び繰り返されようとしています。ですから私は皆さんにこう申し上げるのです、私をますます深く愛し、他の人々にも私を愛させなさい。皆さん自身の手本を通じて、他の人々を幸せにしなさい。神はそれに耳を傾けます。私たちが他者を幸せにしたとたん、神はただちにそれを知り、喜びます。皆さんがどれほど多くの祈りや瞑想やアールティ〔礼拝の歌〕を口にしようと、それでは神を喜ばせることはできません。そのようなものに対して、神は耳を貸されません。しかし皆さんが他者を助けたり、自分自身の幸せを犠牲にしてまで他者に仕えたりする時、神はただちに知り、聞きます――皆さんの行為を、皆さんの活動を――そして喜ぶのです。
それからバーバーはこう述べた。「私はこれより自室へ上がり、明朝九時三十分にまた下りて参ります。」
バーバーは上階へ向かう途中、待合室を通り抜けながら、間際に駆けつけた数人の訪問者が紹介されるのを許そうと足を止めた。上階に上がると、彼は親しい愛する者たちを十人から十二人ほど自室に呼び寄せた。彼は彼らをからかったり語り合ったりし、彼らに自分を愛しているかを尋ね、その返礼に自分が彼らを愛していることを保証した。
ある若い男性にバーバーを愛しているかと尋ねて肯定的な答えを得た時、彼は妻の方を振り向いてこう言った。「嫉妬なさっていますか?バーバーの愛をけっして嫉妬してはなりません。バーバーの愛は別の種類のものなのです。」
それからバーバーは一人ひとりを抱きしめ、家へと送り出した。
その夜、バーバーは自室の窓際にエルチを呼び寄せ、街の灯を指さして言った。「素晴らしくありませんか?」
エルチはあいまいに答えた。「そうですね、これはインドと変わりありません――人と建物だけです。」
一九五六年七月二十一日土曜日の午前八時から九時にかけて、バーバーはホテルの自室でいくつかの小さなグループと個別の面会を行った。ビリ・イートンは彼にこう言った。「バーバー、私は自分自身を愛するよりもあなたを愛したいのです。」
「そうなさい」と彼は言った。「そうすれば、あなたは一切を得ることになります!」
バーバーはシャーミアンの間近に控えたジェイ・コリネットとの結婚に関して、アイビーにこう尋ねた。「あなたは喜んでいますか?」
「いいえ、私は喜んではおりません。」そう答えると彼女は涙を堰を切ったように流し始めた。
バーバーは厳しい眼差しで彼女を見つめた。
「あなたは私を神だと信じておられるのに、ではなぜ喜ばないのですか?私こそが最もよく知っているとは思われないのですか?」
「私の胸では受け入れているのです、バーバー、ですが私の頭はまだぐるぐると渦巻いているのです。」
バーバーは微笑んで、ハンカチでアイビーの目を拭ってやった。
それを彼女に手渡しながら彼は言った。「いつも大切に持っていなさい。失くしてはなりません。」
