第2章: メルワンの誕生
1919年· ババ 25歳ページ 219 / 5,444
ジャルは顔から血の気が引いていたが、痛みがないかのように振る舞い、しばらく手を動かさなかった。皮膚が焼け始めたが、ジャルは少しも痛みを感じなかった!彼は驚いて自分の手を見つめた。ジャルが手をわずかに動かした瞬間、メルワン・セスは燃える炭を素手で拾い上げ、アファルガニュに入れた。メルワンはジャムシェドに、ジャルを外の中庭へ連れて行き、インク壺の中身をすべてジャルの手のひらに注ぎ、それから包帯を巻いてもらうため家族の医師セルダナ博士のところへ連れて行くよう命じた。
ベイリーは、炭をジャルの手のひらに置いた瞬間、メルワン・セスの顔が青ざめたことに気づいていた。メルワンは、まるで自分自身が痛みと苦しみを受けているかのように、両手を固く握りしめた。これこそ、ジャルが痛みを感じなかった本当の理由であった。
シリーンマイは台所で料理をしていたため、何が起きたのか知らなかった。ジャルの手の包帯について誰かが尋ねたときは、ジャルがマッチに火をつけている最中にマッチ箱が誤って手のひらの中で燃え上がった、と皆で言うことにした。
この出来事のある伝承によれば、火傷が重かったため、ジャルは治療のためサスーン病院に数日間入院しなければならなかった。メルワン・セスは彼をたびたび見舞い、兄が自分に注ぐ愛に、ジャルの胸は深く打たれた。後に彼は告白した。「メログ、僕のエゴは打ち砕かれた。兄さんは本当に神だ! 兄さんを疑った僕は愚かだった。許してくれ。」不思議なことに、メルワンが病院のジャルを訪ねるとき、あるいはジャルが彼のそばにいるときはいつでも、ジャルの手の激痛は完全に消えた。しかしメルワンが去るやいなや、痛みは元の激しさで戻ってきた。
数年後、ジャルはこう語った。
[炭が]取り出されたとき、私は意識を失った。私は病院へ運ばれた。しかし、炭が私の手のひらの上にあったあの間、まるで紙切れのようで、痛みはまったく感じなかった。それは奇跡だった。ババは病院の私をよく訪ねてくださった。痛みはひどく、大きな水ぶくれができ、それをはさみで切らなければならなかった。治るまでに数週間かかったが、その間、私はなぜババに自分の右手を不必要に焼いて試すことを許したのかと考えていた。私にはそれが理解できなかった。それから私はババの夢を見た……(それ以前にも、まばゆい光の幻の中でババの夢を一、二度見たことがあり、それは私の胸にしみ込んだ。)彼は私の夢の中を歩いて来られた。昼間にもいくつかの体験があり、私は彼の神性を感じた。1
脚注
- 1.『アウェイクナー』第十三巻、第一・二号、三十八頁。
