第10章: 歌い始めた西洋
1932年· ババ 38歳ページ 1,390 / 5,444
アディは三階に上がり、ミンタが今まさに自殺しようとした瞬間に彼女を取り押さえた。彼は彼女をバーバーのもとへ連れて行き、バーバーは泣いている彼女をなだめながら、こう説明した。
霊的な嫉妬は向上へと導きますが、物質的な嫉妬は破滅と憎しみへと導きます。常に覚えておいてください。愛しいお方の印象は、世俗の愛であれ神聖な愛であれ、あなた方に影響を及ぼします。
あなたが「A」を愛するなら、その者の印象はあなたが気づかぬうちにあなたの心に付着します。そしてあなたが他の誰かに嫉妬するなら、両者の印象があなたに影響を及ぼすのです。つまり、キムが私を愛するなら、神聖なる私の印象が彼女に影響を及ぼします。そしてあなたが彼女に嫉妬するなら、私の無限の印象と、私への彼女の愛の印象との両方があなたに影響を及ぼすことになります。
したがって、肉体的な愛における嫉妬は良くありませんが、霊的な愛における嫉妬は良きものです。愛のあるところには嫉妬があります。一方が起これば自ずと他方が伴うのであって、それを作り出す必要はありません。
例えば、あなたが私を愛するとき、あなたは絶えず私を独り占めしたいと願います。もし私があなたのもとを離れて別の場所へ、あるいは他の愛する者のもとへ行くなら、あなたは苦しみます。
もう一つ重要な点は、私を愛する者たちは私と共に苦しむということです。それについて疑いの余地はありません。彼らはその愛を通じて、私の苦しみのごくわずかな部分を肩代わりしてくれるのです。私はあなた方に苦しんでほしいわけではありませんが、あなた方が私を愛するときには苦しむことになり、それが自ずと私の苦しみを軽くしてくれるのです。
ペテロはイエスをたいそう愛しておりましたが、イエスは毎朝ヨハネに口づけをなさったため、ペテロはヨハネに嫉妬したのでした。
バーバーはこう結んだ。「いつの日か山の上で、私が何者であり、いかにして宇宙を創造したかをお話ししましょう。インドでは事情が違いましたが、今や私は東洋と西洋の両者を出会わせるつもりです。」
ミンタはこう答えた。「アメリカでは大勢の方々があなた様を愛されるでしょうから、あなた様の苦しみのご負担はずいぶんと軽くなることでございましょう。」
バーバーはこう答えた。「あなたは私の苦しみについて何もご存じないのです。それは無限なのですから。もはや、私にはこのような休息はないでしょう。私が話し始めれば、それは仕事——途方もない仕事——となるのです。」1
ルガーノ行きの列車のなかで、バーバーは顔を覆って内なる働きを行っていた。キムは一晩中ほとんどずっと、バーバーの足元に頭を載せて横たわっていたが、後に彼女は「言葉にできぬ至福のなかにいた」と語った。一行は1932年4月28日木曜日の午前11時30分にルガーノに到着し、『グランド・エデン・ホテル』に滞在した。
脚注
- 1.初期の頃のバーバーの西洋人たちへの寛大な扱いと、マンダリへの接し方の違いについて、アディ・シニアはかつてこうコメントした。「バーバーが西洋人たちに対して見せた抑制ぶりに、私たちは驚きました。バーバーは特に優しく、蹴りはすべてマンダリが受け、口づけはすべて西洋人たちが受けたのです!」
