第10章: 歌い始めた西洋
1932年· ババ 38歳ページ 1,383 / 5,444
すぐさま私は、これまで誰といても経験したことのないほど大きな意識の高まりを感じた。私は長年にわたり深く探求し、読みふけってきたが、今こそ師を見いだし、長い探索が終わったのだと悟った。
バーバーはわずか3分のうちに、私が30年間真剣に求めて得たものや、他者を通じて得たものより、はるかに多くのものを与えてくれた。なぜなら私は、バーバーが授けてくださった恵みと神聖な愛という、確かで明確な贈り物を直に体験したからであり、ほかの人々はそれについて語ることしかできなかったからである。私はバーバーが誰であるかを知った。
ウィルとメアリーはラッセル・ロードの常連の訪問者となり、ある晩バーバーがお茶に立ち寄ったマーガレット・クラスケのアパートでもバーバーに会った。バケット夫妻はそれ以降、バーバーに深く帰依する弟子となり、バーバーは愛情を込めて二人を「ウィルマー(Wilmar)」と呼び、後には「私の大天使たち」と呼んだ。
キティは朝から晩までバーバーの滞在の手配に追われ、料理の監督やそれに伴う多くの細々とした事柄を取り仕切っていた。バーバーは二階の自室で一人で食事をした。その後、階下に降りてきて暖炉のそばに腰を下ろし、ほかの者たちが一緒に食事をする様子を眺めた。アディ・ジュニア、アディ・シニア、ベヘラムによる音楽の演奏は日課となっており、歌の合間にバーバーは信奉者たちにさまざまな霊的事柄を説明した。キティの両親ジョンとヘレナは、バーバーと六人の男性マンダリのための部屋を空けるために家を空け、ヘレナの友人ゲリエ夫人がシャペロン役として同席するよう頼まれた。
キティの両親は家に泊まり込んではいなかったものの、滞在中に二人ともバーバーに会う機会を得た。ヘレナはあるとき、ときどきカード遊びを楽しみ、賭けて遊ぶこともあるので、自分は「邪(よこしま)」だと感じる、とバーバーに打ち明けた。
バーバーは声を立てずに笑い、ジェスチャーで「あなたが好きです。あなたはとても正直な方です」と告げ、もしお望みならカード遊びを続けてかまいませんと彼女に示した。
ヘレナはこの時期をバーバーと過ごせたことが幸運であった。なぜならその年の9月に世を去ったからである。
キティの父ジョンは、バーバーとクリケットや卓球について話したりしていた。卓球の話が出ると、一行は卓球台を用意し、バーバーも時折一緒に打ったが、たいていは点数をつけなかった。
それ以外のときには、ただ黙って座っていた。キムは振り返ってこう語った。「バーバーが座り、私たち皆が完全な静寂の中でバーバーを囲んで座っていた一、二度の場面を覚えている。あれほどの愛の流れがあった。まるで空気が振動しているかのようだった。ほとんど触れられそうなほどに。素晴らしい、素晴らしい時間だった!」
